年末年始で実家へ帰省したとき、私は思わぬ言いつけを両親からされました。
それは、実家の大掃除です。
年末年始は実家でゆっくり過ごそうと決めていた私ですが、 両親はそれを許しませんでした。両親は「少しくらい親孝行しろ」と冗談交じりに言い、 大掃除を言いつけてきたのです。
最初は「年末年始くらいゆっくりさせて欲しいなあ」と渋っていた私ですが、 田舎の何もない実家でやることをみつけるのが辛くなってしまったので、 結局大掃除を手伝うことになりました。
まず取りかかったのは、玄関の掃除です。玄関は母が常にキレイに 掃除しているのでパッと見は汚れていませんでしたが、 下駄箱の中だったり、ドア部分だったり、靴脱ぎ場だったりなどがそれなりに 汚れていたので、まずはそこから掃除を始めました。
最初は乗り気でなかった私も、掃除をすることでキレイになっていけば 清々しい気持ちになります。
両親に乗せられたことについては癪でしたが、 その不満も掃除をしている内に消え失せていきました。 そんな私の態度を敏感に感じ取った両親は、 次に和室の掃除を言い渡しました。
和室は普段からあまり使うことがないので、 かなり汚れているということでした。 それでまたテンションが少し落ちたのですが、 汚れた和室を見ていたら「やってやるぞ!」という気分になってきて いつの間にか一所懸命に頑張っていました。
和室には古い箪笥があったので、それも念のため開けてみました。
すると、そこには母親が使っていたのであろう 訪問着や和装小物が収納されていました。
それは、箪笥にしまっていたせいか比較的キレイな状態を 保持していたため「趣のある訪問着や和装小物だなあ」と素直に感じられました。
そして、そのことを母親に確認すると「訪問着や和装小物は手つかずに しておいて良い」ということでしたので、そのままの状態にしておいて 掃除を終えました。
実家の掃除をすることで気分が晴れやかになりましたので、 結果的にはやって良かったと思いました。